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立山への道のり(立山夏5)

長野側の扇沢から室堂までの道のりはすごいものがある。

この扇沢はかつて黒部ダムを建築する為の拠点になったところ。

wAlps05D1_007 扇沢まででもそこそこ奥に来たという感じがひしひしと。 途中は高原の緑豊かな風景に蝉の大合唱。 それだけでもかなりいい気分になってしまった私♪  しかも連日35度をくだらない東京の真夏の空気とは比べものにならない爽やかさ。 

少しずつ路の脇に駐車している車が増えてきたので沢で釣りやキャンプでも?と思ったら、もうすでにそのあたりが無料駐車場だったようす。 この日もすでに早い時間からかなり一杯に。wAlps05D4_009

有料駐車場は駅のまん前で、整備されて誘導係りがいるので止めやすい。 上で連泊ならこちらのほうが安心かも。 一日1000円でした。 電車やバス代をかけることを考えても出費はあるので、まぁ妥当でしょう。 旅、とくに個人旅行は必要経費ということでいろいろかかります。 

さて、ここ扇沢からは関西電鉄の電動の乗り物を何種類も乗り換えるのだから、なんたって乗り物マニアにはこたえられないくらい楽しい道のりでしょう。  

しかし時間もかかるが料金もすごい。 

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扇沢~室堂まで大人ひとり当たり片道5460円(往復割引あり)。 *詳しくは「立山黒部アルペンルートオフィシャルガイド」をご参考に。

なんといっても大汝山のど真ん中を貫通しているのだし、距離もちょっとした旅行並だ。  家人はお財布を開く段になってびっくり。 (前々からルートマップもしっかり渡しておいたのに面倒で目も通さなかったらしい。 どこまで行くのかもチェックしてなかったというアバウトさ。) 運行表を見ると1時間程度で室堂に着くはずだが、途中黒部ダムに寄ったり、混んでいて乗り換えの待合をしたりすることになると2時間は見ないといけない道のり。

wAlps05D1_015しかも黒部ダムでは乗り継ぎの駅~駅の間をダムの上の道を歩かなくてはならない。 500Mというけれど、結構な距離の乗り継ぎ移動。 上で泊まる場合、荷物は背負えるようにしていないと大変。 もちろん私たちも大きな荷物は宅配で先に送り必要最小限のものをリュックに。 *右写真:黒部ダム。 ダムの上、蟻んこのように小さく見える観光客の姿が見えます。 

このルート、混雑する季節にはなんとラッシュに出会う。wAlps05D1_050 

ありがたいことに私が訪ねた時はラッシュの時期と微妙にずれていたので、黒部平~大観峰~室堂の間を除いてはそれほどギューギュー詰めにはならなかった。 ということはそのギューギュー詰めの期間はというと、もうベルトコンベアに乗ったように人の流れに従っていかないと乗りそびれる、という状態。 

黒部平では整理券をもらい、30分ほど待つ。 これでも待ち時間が短い方らしい。 その間天気がよかったので外で軽いお昼を食べたり写真撮影にいそしむ。

Alps05D1_059今回の旅ではどの乗り物も私たちの後ろで列が切られる、とか、並んだらすぐ出発、とか、なかなか幸先が良い旅に。 天は味方していたようだが関係なく小競り合いをするのは人の方らしい(笑)。

お土産やの誘い声もかなり大きい。 冬季は完全に閉鎖される土地であるから、そこらへんは許してあげないと...でしょうか。  黒部平と室堂がお土産やの規模が大きい駅。 その他富山側でないと売っていない品物を置いているお土産やもあるので気になる方は要チェック。 

そしてどの駅でも水がコンコンと湧き出ていて水呑場が設置されているので、それぞれの駅周辺で水の補給をすることが可能。 

整理券番号が呼ばれて支柱が1本も使われてない『立山ロープウェイ』に乗り込んだら、次の大観峰で景色を見る暇もなく構内を誘導されて『立山トローリーバス』に。  結局帰路は雨天で大観峰でその展望を見ることもなく、またご来光を見ることもできない早朝の天気で、縁のない場所のままになってしまった。  どうやらこのあたりが一番天候に左右される(雲がかかりやすい)場所のようだ。 *右上写真は黒部平より。この山並みのさらに向こう側が室堂。 秋の紅葉時期は目の前の山が赤や黄色に染まるのが見られる観光スポット。

乗り物を乗り継いで2400Mもの標高にあるこの地へ登ることができるのはありがたいことでもある。 室堂駅~室堂平はフラットな地のりになっているのでかなりご高齢のご家族を車椅子で案内する家族連れや、杖をついても一人で探索している高齢者の方々に何度もすれ違った。 また車椅子での乗り継ぎを駅員さんたちが手伝っている姿も。 年齢的にこの高地を訪れることができる体力もすごいが、連れてくる家族も、そして一緒に旅行をするご本人も素晴らしい。 この地は本当に美しい。 その空気を吸い、広い空と雄大な山並みを味わう価値は誰にでもある。 

wAlps05D2_006どうしても高齢になって体の自由が利かなくなってくると、人は家に引っ込みがちになってしまう。 本当は行ってみたくても迷惑をかけるから、などといろいろな理由をつけて表の世界から遠ざかっていくことは多いのでは? 幾つになっても動けるうちは他の人の手を借りてでも外に出るといい、と私は思う。 変に遠慮したり卑屈になって篭ってしまってはいけない。 自在に動ける時に高齢者やハンディキャップのある人たちを内心うっとおしいと思ったり、迷惑と思っている人間は、自分が同じ立場になるとまず、自分から社会の厄介者的感覚に落ちていく。 実はそっちのメンタリティのほうが厄介だ。(手を貸してもらって当然、席を空けてもらって当然、とふんぞり返るタイプの人もいるが、またそれは別の話)。 

他者の手を借りることをいとわず、そして芯からその経験を楽しめる人は幸いな人だと思う。 何故ならそういう幸いな人に健常者ができることを提供するのは提供する側にも喜びが自然に湧いてくるからだ。 そういう人たちには自然と手を貸したくなるのが本来のひとの働きだ。 私自身が親の高齢化を眺めつつ自分の未来を考える時、どんな在り方でいたいか、と考えたとき、素直な喜びを喜びとして生きている老人になりたいかな、と。 そう想うとまだまだの自分の姿が今、まだある。 立山への道のりも結構なものだが、私の可愛いおばあちゃん計画への道のりもかなりありそうだ...

【追記】富山側から室堂までのアクセス:立山駅~(ケーブルカー)美女平~(高速バス)~弥陀ガ原~(高速バス)室堂。 ←*乗換えの工程が若干楽です。
黒部側からは階段の上り下りが多い乗り換えが続きます。 車椅子や階段がきつい方は時間と行程に余裕があればバスの乗り継ぎの方が楽かもしれません。

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コメント

遠かりし学生時代、なぜか一人旅がしたくなってこの黒部ダムまで来たことがありました(^^ゞ夏でも、涼しかった(寒かった?)ような記憶があります。

これもまた遠い昔ですが、カリフォルニア西海岸での光景で、歩行器(杖やら、パイプで出来た格子状のもの)を持ちながら歩く多くのお年寄り・障害を持たれた方を目にしたことがありました。ごく自然に健常者に混じって歩いておられました。実に明るく!

方や、世界第二の経済力を誇る某国ではいまだに人目を憚るような悪しき習慣が双方に見受けられます。これも見識の狭い島国だからでしょうか。

少数派にはなかなか奇異な視線を浴びせてしまう悲しい多数派がいます。別に社会に対し法を犯したわけでもなし、ただ人よりもちょっとだけ歩くのが遅かったり、食べるのが遅かったり、喜怒哀楽の表現が低かったり。 それって、人々の顔立ちがそれぞれ異なっているのとどれだけの違いがあるのでしょう。

もう既に迎えている高齢化・障害者時代、皆が喜びのある社会を過ごすためにも、もう一度考えたいものです。

投稿: ダイヤモンド | 2005-09-21 14:01

一人旅は素敵な時間ですね。
今でも一人で旅をしたことがない、という知人がかなりおりますが少し残念かも。
黒部はダイヤモンドさんが訪れた時と変わらずにあるという感じではないでしょうか。
上まで行かれた経験がおありなのですね。
記憶にある立山もまたその姿、変わらずでしょうか。

島国、小さな平和な国、そしてこの国の住民は欝的な傾向をもっています。
同じ問題に取り組んだ場合、体質的にどうしても湿りがちになってしまうようです。
それでも時折本質的に明るい人たちに出会うことはあります。
そんな時は嬉しくなり、ありがたくなります♪

小さな囲いの中での本音建前の社会。
村意識がいまだに蔓延しています。村八分にならないように息を潜めていく。
そうした姿がまだまだ見えます。
(その反面今はまだ安穏としていても暮らしていける、ある意味ありがたい国でもありますが。) 
表では受け入れているふりをして、裏では嫌悪する。
頭で割り切っても心が素でなければダブルスタンダードを作ります。
そうしたギャップが陰湿ないじめの心理構造を潜在的に生み出すこともあり。 社会現象と無縁ではありません。 
問題提起を自分で、しかもまず自分自身に対してしていかなければ何も生まれないでしょう。 より深い理解をし続ける努力がそれぞれに必要なのでしょう。 
心のバリアーフリーという言葉を聞いた事がありますが、それが一番大切なスタートのひとつかもしれません。
私も知らないこと沢山あります。 
未熟ながらもまず自分に問い続けていきたいと思います。

投稿: gh | 2005-09-22 10:32

こんにちは♪ トラバありがとうございます。
私もトラバさせていただきました♪
素敵なブログですね。
雷鳥が見れてよかったですね!私はぜんぜん出会いませんでした。
今度は雷鳥の写真が撮りた~い!

立山って、また来たくなる山ですね♪


投稿: ときめき | 2005-10-10 12:19

ときめきさん、TBとコメントありがとうございます。
立山の美しさにすっかり虜になりました。
季節を変えてまた訪れたいところです。
今年の紅葉はときめきさんの写真で味わうことができました。
雷鳥との出逢い、絶対に、またさらに、立山のファンになることうけあいです。
お写真撮ったらまたぜひTBを!

投稿: gh (♪~) | 2005-10-10 13:11

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立山の室堂平を歩いて、室堂山荘のあたりに到着しました。 谷をはさんで、立山の主峰・大汝山や雄山などが大空を背にして、屹立しています。さきほどまで、峰にかかっていた雲が消えていました。 山頂から手前に向かって、なだらかな斜面が続いています。「山崎カール」と呼ばれる氷河期に出来た渓谷です。 その「山崎カール」の斜面が赤く染め上げられています。 まさに「錦秋」というにふさわしい光景でした。 立山の紅葉(山崎カール) 向こうに立山の主峰が聳えている ハイマツの緑と紅葉が斜面を彩... [続きを読む]

受信: 2005-10-10 12:09

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