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2千キロの旅をする蝶:アサギマダラ

昨年立山で一眼レフをかかえて高山植物を激写中のおじ様が、空を飛ぶものを指差して教えてくれたのが「渡り蝶」の存在。
渡り鳥のように季節で海を超え、大陸に行くのだという。
その時はひらひらと空高くに吸い込まれていく姿しか見ることができなかったが、今年信州で再会することができた。

Wataricho01

その蝶は1000mを越す山の林の中でゆったりと蜜を吸っていた。

蝶の名は「アサギマダラ」。
マダラ蝶科。 
体長は比較的大きく4~6cm(大きいものだと約10cm)。

彼らは気温の上昇と共に本土に姿を現し、低下と共にまた南下していく。
その移動地域は南西諸島から北海道にまでおよぶという。
アサギマダラの生態は未だに不明な点が多く、マーキングをして観察をしている人々の全国情報によって移動形態は研究を続けられている。
台湾~日本の渡り経路も確認されているが、渡り蝶の移動距離は2千キロにもおよぶという。
旅の途中には海の水面に止まって羽を休めている姿が航海中の船からも確認されている。

アサギマダラの名前はその羽の青い色=浅木色に由来する。
羽の澄んだ浅木色の部分には燐粉がなく、それゆえに美しい発色を示すそうだ。
そしてこの蝶、実は毒蝶である。
幼虫の頃からアルカロイド系の毒を含む植物から滋養を摂取し体内にたっぷりと毒を蓄え、外敵にあわないようにしているのだという。 特に雄は毒を取らないと成蝶になれないという。

人の目には美しさと映り、自然界では威嚇と生存の為のデザインであるということだ。
このひとつのイノチにも神の英知が宿っている。

【雑学・備考】蝶の数え方→
【ナショナルジオグラフィック2007年5月号】特集:海を渡る蝶アサギマダラ


Book_wataricho_1
渡りをする蝶-アサギマダラの不思議
佐藤 英治/新日本出版社 (2005/06)


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