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自然の回復に向けて

ごく一部の人々だけが提唱していた自然保護への意識も、21世紀に入って地球環境の壊滅的大危機の現実に直面し、一般にも本来の自然というものがほとんど現存していないことがようやく認識されるようになってきた。 
特に、日本は小さい島であるから土地は限られている。
人の入らぬところはほとんどなく、長い歴史の中でこれが日本の自然と思われている風景も実は私たちのご先祖様がしっかり手を入れて作ったものだったりする。

自然を維持する為にブルドーザー式に一律な植林をしたり、特定の生き物だけを繁殖させることでは、自然が回復することが困難であることが最近やっとわかってきたようだ。

やや遅かりし、の感は否めないが、私たちはこれからも、更なる試行錯誤を続けながら精一杯共生の道を探していくしかないのであろう。
今日は東京には本来居るはずのない熊蝉の大発生が光ファイバー回線不通の大きな原因になっているというニュース解説を目にした。蝉達は電話線を木の枝と間違えて卵を産みつける為の針をぶすぶすと線に刺すのだそうだ。 不通の原因になった回線を調べると無数の細かい穴が開いているという。

【追記:2007/8/13 】
関連リンク:
「クマゼミが光ファイバーに産卵 断線被害続出に対策腐心」-asahi.com 2007/8/3

熊蝉は公園に植樹した南方系の木々と共に北上して生息し始めたらしい。 また逆に本来当たり前のように飛んでいる赤とんぼが、生態系に優しいはずの農薬の使用で(<仮説)激減しているという。
栃木県では森林税を10年間徴収して、荒れた針葉樹林の森を回復させることが決まった。 ただし、具体的内容が決まっていない、という一抹の不安を残して。

一度人が入った自然はもう、そのままではいられない。
維持していくには人の手を必要とするのだ。 
人間は今、必死にならなければいけない。 
なぜなら生命の大いなる循環を断ち切ってしまって苦しんでいるのは実は自分たちだからである。 

たとえば私もお蔭をもらっている昨今の中高年ハイキングブーム。
本当は大人の遠足なんてしている場合ではないのである。できれば遠足ができるゆとりのあるこれからの団塊の世代には、イージーリタイヤなぞ夢見ずに、遠足への余力を自然の回復への知的&肉体的労力に換えて、未来に向かって更に大きく生きて欲しいところなのだ。

下記は昨年から話題になってきていた蛍のパルスの違いによる繁殖への影響に関するニュース。 今年はより具体的な広報がでてきたようです。



リンク:
asahi.com:ホタル放流、極力避けて 遺伝子汚染防ぐため -2007年06月24日.

"ホタルの安易な移植・放流は、できるだけやめましょう―
ホタルの愛好家や研究者による全国ホタル研究会が、こんな指針を作った。
ホタル放流は各地で盛んだが、遠隔地で捕ったりした個体を放流すると、遺伝子汚染や生態系への影響が出る恐れがあるからだ。  

観光や環境教育などを目的としたホタルの飼育や放流は広くみられるが、別の場所で捕らえたホタルをむやみに放流すれば遺伝子汚染が起きる可能性がある。例えばゲンジボタルは地域によって遺伝子が異なり、西日本では2秒間隔で点滅するように光るが、東日本では4秒間隔で光るなど、習性も違う。
また、ホタルや、幼虫のエサになる巻き貝カワニナを放流しても、環境が整っていないため定着せず、毎年放流を繰り返すケースもあるという。  指針は、ホタルやカワニナの放流を「極力行わないこと」とし、「放流する際は生息環境が十分か、従来の生態系に影響を与えないか事前に調べる」よう求めている。  指針は今月、鳥取県であった第40回大会で決めた。会員約300人に配る。古田忠久会長は「人が好きだからといっても、ホタルだけいるような川は川ではない。 これからは、やや反省して生き物とつきあわないといけないだろう」といっている。"


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