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2006-02-19

「シェイクスピア作品ガイド37」

いつの時代もシェイクスピアを演じる事が役者さんのひとつの山という感じ。 2006年は「マクベス」という文字が気になる方は多いかと。
シェイクスピアを本気で理解しようと思ったら、もう一生を捧げるしかないくらいに多岐に渡って底なしに深い。
昨年の「NINAGAWA十二夜」で久々にシェイクスピアに触れた。
さて、ここらへんでちょっと簡単に一望しておきたい、とアンチョコ程度に購入したこの「一冊でわかるシェイクスピア作品ガイド37 」。

自分のマニアックな血になるべく触れないようにしているわたくし。
お手軽本程度にしておかなくては...と購入したのが間違いでした。

ネットでオーダーしたので内容を見ないまま積み上げ数ヶ月...
買ってすぐに目を通さずにほかしておいた私はウマシカです。

これははっきり言って買いです!

作品の紹介文などは本の厚さからいっても限られた内容ですが、写真が豊富。
しかもその写真がこれまたシェイクスピア・マニアには堪えられないようなものばかり。
写真自体はそれぞれに大きくないものの、現役で知ることのできる役者さんたちのシェイクスピア作品出演時のスチールが満戴。 そしてさらにすごく小さいショット(ここのトップの書籍画像よりも小さい)ではありますが上演時のチラシもそれぞれの作品ごとにずらりと載っています。 よく集めたなぁ~。 
同名タイトルの映画に関しても1行紹介程度ですが紹介してあります。

著者がもちろんシェイクスピアを演じ&演出する側の人(出口 典雄氏・シェイクスピア・カンパニー主宰)ですから、その資料的価値はかなり充実です。

まず開いてびっくりは、島田歌穂と内野聖陽の「ロミオとジュリエット(1996)」のお写真。
先日歌穂さんのダイアリーでそういう経歴もあった(2006年2月3日付けをご覧ください・ベガーズファンも必見♪)、ということを知ったばかり。
最近のファンの方へは結構なお宝という感じ(だって1ページカラーだったよん)。
内野ロミオのスタイルはどちらかというと「ウエストサイド...」のトニーに近い。
「ロミオとジュリエット」では他にも市村正親と保坂知寿(1986)、太地喜和子と西岡徳馬(1972)、真田広之(1986)、「ハムレット」では山口祐一郎(1993)、など今となって貴重なスチールばかり(小さいカット&白黒のスチールは多いけどとにかく数が豊富)。
ひゃ~若い!細い!という方々も多く...(他人事ではないか ^^;)。
見てないけど宣伝チラシには覚えがある、というようなものも。
子供の頃、舞台で直接観た「ヴェローナの恋人たち」のチラシの小さな小さなカットにはお懐かしい、(やはり細い)鹿賀丈史の顔も確認。
「アントニーとクレオパトラ」からは岸田今日子、栗原小巻のお姿も(もちろんクレオパトラ役)。  他にも生きているうちにシェイクスピア作品を網羅したいという平幹二郎や松本幸四郎、中村勘三郎(先代・17代目)、片岡孝夫、と、アノ人もコノ人も好き好きシェイクスピア。
視覚的にかなり楽しめる♪ 
(*ただし90年代中ごろまでの資料)

ページのはみだしに雑学的に載っている情報も興味深い。
残念なのは紹介の外国映画はすでに廃盤のものも多い(一部DVDで再販)。
日本図書館教会選定図書。

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こちらは映画版。
映画史上一番若いロミオとジュリエットといわれたイタリアの監督、フランコ・ゼフィレッリの作品。
映像が豪華で衣装その他必見。
もちろん英語で聞くシェイクスピアは古語を使っているので響きも格別。
公開当時話題となったハスキーヴォイスのジュリエットも新鮮。
もちろんあの有名な旋律も映像と共にどうぞ♪

ロミオとジュリエット

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コメント

これ!私も図書館で見つけて読みました。
シェイクスピアシアターの懐かしい写真とか、今もチェックしている、子供のためのシェイクスピアとか、麻実さんのハムレットも!
あれもこれものお宝写真も満載で、話しの概略もチェックできるんですよね!!
(^^)v

投稿: midori | 2006-02-23 10:06

midoriさん>
すでにご存知の方が多いと思いましたが、やはりご覧になっていましたか!♪
写真カタログという感じでもあり、なかなか楽しめる内容ですよね。

話題はそれますが、ドリトル先生=R.ハリソン。 
そうなんですよねぇ♪  
彼はどちらかというと私の中ではヒギンズ教授ですが変わり者の役が似合いますね。
そちらでスレッドをますます引っ張りそうになる手を止めるのが大変でした。 
だめですよん、G.チャキリス=ベルナルド様の名前を出しては。 
One and Onlyのベルナルド。
私のハートがメラメラと(笑)。

投稿: ♪~ | 2006-02-23 16:12

今頃こちらにたどり着いております。
この本、私の愛蔵書です。私の舞台を観ていない時期を埋めてくれる写真の数々に頭の中で勝手にイメージをいっぱいつくって楽しみました。
同じシリーズで歌舞伎とオペラを買い揃えました。文楽は残念ながらなかった。歌舞伎まではしっかり読みましたがオペラは自分が観た作品2つと映画『RENT』の感想を書くために『ボエーム』のところを読んだだけ(^^ゞ
『メタルマクベス』の感想もなるべく早く書かなくてはとあせっております。

投稿: ぴかちゅう | 2006-06-06 23:49

コメントありがとうございます>ぴかちゅうさん
映像が残っていなかったりすでに公にされていない写真もあったりで、なかなかな構成ですよね♪
同シリーズの中ではひとつの作家に絞られていることもあって一番いい出来なのではないかと(他のは立ち読み^^;)思いました。
ぴかちゅうさんのように資料として必要な時に手元にあるとスルリと使えるというところもいいですよね。
『メタマク』の感想楽しみにまたお伺いしたいと思います。
感想UPは時間との戦いで、忙しいとなかなか手がまわりませんね。
ゆっくりUPも記録としてはいいもんではないかと思いますので、私はの~~~~~んびりやってます(告白:実はのんびりしすぎて忘れたのもある・爆)。

投稿: ♪~ | 2006-06-07 04:47

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