劇場街の歴史を垣間見る
映画『犬上家の一族』のリメーク版ブームに便乗して金田一役の石坂浩二が書いた本。
作者のこの映画への取り組みや役者としての足跡を写真と共に見ることができる。
...と書いたが、実は立ち読みしました(^^ゞ
この本で目をひいたのは金田一耕介が実は菊田一夫をモデルにしているという項目。
菊田一夫とは言わずと知れた東宝の重役であり劇作家でもあった人だ。
金田一のモデルうんぬんのページはすっとばして私の目に止まったのは、菊田一夫の一言で日比谷界隈で上演する作品の方向性が決まったという内容だった。
彼は非常に明快な人であったらしい。
日比谷はオフィス街のど真ん中に位置する。
そこにある劇場なら本を読む暇がない働くお嬢さん達向けに文芸作品をどんどん上演すればよい、ということで上演路線が決まったらしい。(立ち読みなので本文とはニュアンスが違うかもしれないが、大まかにいうとそんな感じ。)
石坂浩二が舞台に立った時の菊田評もまことに面白い。
(もともと彼は俳優としては大○と言われていたので...(^m^))
しかしこの大御所で太っ腹の菊田一夫もある俳優には心の嫉妬を隠しきれなかったらしい。(参考:「嫉妬の世界史」)
本題をよそに、そんな話を思い出していた。
そういえば鳴り物入りの新作映画『犬上家の一族』の興行成績は予想に反してあまりよくないらしい、とのこと。 旧作は時代が運んできたヒットだったから比べようがないのだろうが。
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