『冬のライオン』
膨大な領地を巡って争う家族。
全体を貫く台詞の微妙な台詞の絡み合い。
誰が権力を握るのか。
勝者は誰か...
いやぁ、面白かった。
なんというか、芝居らしい芝居の美しさを堪能させてもらいました。
主役の平幹二郎とその妻役の麻美れいの姿の美しかったこと。
ラストで佇む二人の姿こそ、芸術品の味わい。
とにかく平幹の若々しさにびっくり。
(設定は50代だが時代背景としてはかなり老境の年齢。)
他の若い出演者たちが総出ででもかなわない存在感。
エネルギッシュで、策略家。
権力としての国の未来と相続に苦悩しつつも人生を謳歌している権力者、ヘンリー2世を、映画では名優キャサリン・ヘップバーンが演じたという后エレノアを麻美れいが演じる。
役得ではあるが、上品で野心いまだうせぬ権力家の女帝を好演。
国をかけての大たぬきときつねの化かし合い。
屈折する子供たちの影は薄い。
勇猛果敢なはずの次男リチャードは強大な親に囲まれて、20代の役にしては少し枯れ過ぎではないかしらん。
一作、一作がやはり目を離せない平幹の舞台。
春まで全国を回るようなので、地方の皆さんも是非ごらんあれ!
2010/1/22@グローブ座マチネ
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